再会は、健康診断で。
「やだ。かえが俺から逃げてたから、こんなに会えなったんだし。だから言うこと聞いてらやらない」
それは、そうかもしれないけど。平根の仕事が忙しくなったせいでもあるんだけど。
「平根。お前、いくらなかなか会えなかったとはいえ人ん家でいちゃつくなよ。迷惑だろ」
呆れた顔の結城さんの旦那さんに、平根は眉間にシワを寄せた。
「誰のせいだと……結城さんもいちゃついていいですよ」
結城さんの旦那さんに呆れたようにそう言われても、平根は全然気にしてない。
なんか言い合いしてるし。仲良しなのは知ってたけど本当に仲良いんだな。三人とも年齢が全然違うのに、なんだか不思議だ。
そうしてるうちに例の実験が始まって、弓野さんが結城さんの旦那さんに抱きついてる。
「……かえ、俺に会いたかった?」
最愛の奥さんに押し出されて弓野さんに抱きつかれて困っている結城さんの旦那さんを見ていると、平根がポツリとそう呟いた。
その言葉に振り返ると、真っ直ぐに私を見つめている平根と目が合った。
「……会いたかったよ」
あまりに真剣なその目に、正直に答えると平根は息を呑んで私のことをきつく抱きしめる。