再会は、健康診断で。
思わず眠っているかえの髪に顔を埋めてしまう。やっぱりなんか甘い香りがする。
自分の変態っぽい行動に苦笑いする。かえの寝顔と甘い香りに包まれていたら、なんか眠くなってきた。
かえの唇にチュッとキスをして、その身体を抱きしめ直す。
明日はかえの身体が心配だから一日ゆっくりして、明後日はどこかに出掛けようかな。
俺、彼女ができたら行きたいと思っていた憧れの場所があるんだよな。かえ、一緒に行ってくれるかな。
そう思いながら目をつむると、あっという間に意識がなくなった。
* * * * *
ふと、頬にぬくもりを感じて目を開けるとなぜか真っ赤な顔をしたかえと目が合った。
「おはよう、航。よく寝てた……よね」
「……おはよう。うん、今起きた」
夢じゃないよなと思ってかえのことを抱きしめると、ちゃんとぬくもりを感じてちょっとほっとする。
時計を見るともう十一時近かった。やっぱり疲れてたかな。
「かえ、何時に起きたの?」
「七時くらい? 私、夜は弱いんだけど朝は強いから」
たしかに寝つきものすごくよかったな。にしても、かえが起きてから四時間も経ってるし。