再会は、健康診断で。
特別な日
1
今日は航と約束したデートの日だ。
着いたと電話がきて、外に出ると航の車が止まっていてつい笑みがこぼれる。
「おはよう、航。迎えに来てくれてありがとう」
笑顔でお礼を言うと、航が真顔のままじっと私のことを見つめてくる。
「おはよう、それは全然大丈夫だけどさ。かえ、足出しすぎじゃない?」
航にそう言われて自分の格好を見下ろす。
ショートパンツに袖にフリルのついたノースリーブの白いシャツ。足元はたくさん歩くから歩きやすいサンダル。
「そうかな? でも、暑いし……。似合ってない?」
真夏だし、これくらい普通だと思うけど。
「んー、かわいいし似合ってるけど。他の男に見られるの嫌だな」
真剣な顔でそんなことを言う航に笑ってしまう。ちょっとでも肌の露出が多い服着ていると、絶対にそう言うんだから。
「誰も見てないって。早く行こう、航」
宥めるように肩を叩いて笑うと、航は渋々といった感じで車を走らせ始める。