再会は、健康診断で。
付き合ってから一回も喧嘩はしていないし、泣かせてもいない。スキンシップが過剰すぎて怒られることはあったな。基本的にくっついているからな、俺。
千紗ちゃんが、俺のことをしつけのなってない犬って言ってたらしいけど、ショックを受けるどころか納得しちゃったもんね。
千紗ちゃんうまいねって感じで。しょうがないよな、大好きなかえを前に“待て”とかできないし。
だから早くプロポーズしたくて、正月を迎える気分で指折り数えながら、やっとその日を迎えた。
一年振りのその日本一有名なテーマパークを満喫して、なんとなくそろそろ帰ろうか……的な雰囲気になる。
その前にどうしても行きたい場所があると言って、かえをパークの中を見渡せる高台に連れて行く。
暗くなると人が少ないってネットに書いてあったけど、本当だ。ほとんど人気がなくて、ホッとする。ここなら落ち着いた雰囲気でプロポーズできそう。
そこにあるベンチに座って、かえの左手の薬指に用意してた指輪を嵌めて結婚してほしいと伝える。
かえは俺のプロポーズにうなずいてくれて、泣き出してしまった。久しぶりに泣いているの見たけど、泣いていてもかわいいなぁ。
小学校の頃も泣いてるかえに罪悪感を持ちつつも、かわいくてときめいてたな。