再会は、健康診断で。
「お前な……いろいろすっとばして結婚て。そこまでいく前に乗り越えなきゃいけないものが山ほどあるだろ。まあ、お前らしいけどな。とりあえず、戻るぞ。今日、久し振りに飯でも行くか。高倉さんも誘って」
結城さんのお誘いに、俺は笑顔になってコクコクとうなずく。そんな俺を見て、結城さんも珍しく優しい笑顔を見せてくれる。
「本当は早く帰って千紗に会いたいんだけど、お前がしおらしいと気持ち悪いからな。俺の勘だとイケる気がするし……しょうがないから協力してやるよ」
意外すぎるその言葉に感激した俺は、ガバッと結城さんに抱きつく。
「結城さん!マジ心強いっす。ありがとうございます!」
「抱きつくなよ、うっとおしい。協力はするけど、頼むから暴走して押し倒したりするなよな。物事には順序ってもんがあるんだよ。わかるよな?」
抱きついた俺を、物凄く迷惑そうな顔で振り払った結城さんに何回も頷く。
「それについては猛省してるので頑張ります」
にしても、まさか結城さんにそれを諭されるとは思わなかったな。