再会は、健康診断で。
結城さんが俺のフォローをしてくれるなんて珍しいけど、やっぱりこの人はドSだ。
だって、俺の皿に肉を一枚ものせてくれない。
「結城さん、俺にも肉くださいよ」
「うるさい、お前は米だけ食ってろ。かえちゃん泣かせた罰」
結城さんの言葉に西川を泣かせた罰ならと大人しく米だけ食おうとする俺に、高倉さんが苦笑いをしながら高倉さんの皿に山盛りになった肉を分けてくれる。
「随分しおらしい。本当に反省してるんだな」
「いいですよ、高倉さん。俺、米だけ食ってます」
高倉さんが分けてくれた肉を返そうとする俺に、高倉さんは困った顔をする。
「高倉さんはやっぱり甘いな。まあ、俺もこんなに素直に米だけ食おうとするとは思いませんでしたけど」
「お前は俺が平根に肉を分けるのわかっててやってるだろう。まあ、平根が本気なのはわかったから、肉食えよ。俺、年だからそんなに肉食えないし」
高倉さんが笑いながら俺の皿に肉をたくさんのせてくれる。