再会は、健康診断で。
「えー、俺、めっちゃ悪者じゃないですか。しょうがないから、俺の肉もやるよ」
結城さんも俺の皿に肉をのせてくれて、なにもなかった皿があっという間に肉でいっぱいになる。
「俺が焼いてやった肉なんだからな、残さず食えよ」
「はい、いただきます」
さっきと言ってること違うけど、励まされてるよな。素直じゃないところが天の邪鬼な結城さんらしいけど。
「平根が本気で反省してるのはわかったけど、どうするつもりなんだ?」
高倉さんにそう聞かれて、肉を口に運びながらうーんと唸る。しかしうまいな、肉。
いくらふたりの奥さんが西川と同じ職場とはいえ、あの感じだといきなり会ってはくれないだろうし、連絡先を教えてもらえるとも思えない。
「どうしたらいいですかね。連絡先も知らないし、会ってくれるとも思えないんですけど」
「そう……だろうな。お前にはなかなか素直になれないかもな、あの子。すんなりはいかなそうだけど……手紙でも書けば? 渡すくらいなら千紗と歩ちゃんもやってくれるだろうし」
結城さんのまともなその提案に、高倉さんも笑顔でうなずく。