再会は、健康診断で。

「いいんじゃないか? 歩の同僚の子でお客さんに手紙渡されて、それがきっかけで付き合い始めて結婚した子がいるって言ってたな」


そうなんだ。手紙か……。俺、めっちゃ字汚いんだけど。そんなことも言ってられないよな。


あきらめないって決めたし、なんとかして西川に俺の気持ちを伝えないと。それからじゃないと前に進めないもんな。


「がんばって手紙書くので、すみませんけどご協力よろしくお願いします」


ぺこっとふたりに頭を下げた俺に、高倉さんと結城さんが顔を見合わせる。


「本当に好きなんだな、その子のこと。わかったよ、それくらいなら協力してやる。だけど、もう泣かせるようなことはするなよ」


高倉さんに念を押されて、俺はコクコクとうなずく。


「俺も、しょうがないから協力してやるよ。完全に嫌われてるわけじゃなさそうだし、お前がやらかさなきゃいけるんじゃない?」


やらかさない自信はないけど、結城さんにそう言われるとちょっとうれしいな。


この人、本当にめちゃくちゃ勘がいいから。奥さんのことも一目見てこの子だ、と思ったらしい。



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