all Reset 【完全版】
「亜希、良平くんのこと……好きだったんだと思う。何か……変なんだ」
えっ……。
「……変?」
「うん。よく、わからないけど……ドキドキする」
顔を隠したいのか、亜希はずっと俯いたまま。
こっちまで恥ずかしくなってきて、俺はむやみに亜希の前髪ばかり見ていた。
「本で読んだんだ。こういうの……恋っていうんだって」
え……。
いま……
何て言った……?
亜希以外の目に映るものが全てぼやけて見えていた。
何、だ……?
この展開……。