all Reset 【完全版】
家が近くで、きっかけは母親の公園デビュー。
そんな前からの付き合いだったりする。
わたしたちは双子みたいに育ち、お互い一緒にいて当たり前の存在だった。
幼い頃の記憶は曖昧だけど、思い出の中には必ず良ちゃんの姿がある。
小学生、中学生、高校生、そして今……。
世間で俗にいう、幼なじみってやつらしい。
そんな良ちゃんに呆れていると、向こうから歩いてくる秀の姿が目に飛び込んできた。
授業の時間を気にしてか腕時計を見ている。
「あっ、秀!」