all Reset 【完全版】
空を見上げて
無気力な感覚のまま、今日まで過ごしてきた。
秀がいなくなったことは日に日に現実さを増してあたしを襲った。
あたしの前に秀が現れることも、秀の番号で電話が鳴ることも、秀からのメールが増えることもなくなった。
どっかで信じてなかった。
秀がもういないなんて、思えなかった。
思いたくもなかった。
秀がいない世界で、わたしはどうすればいいの?
何度だって考えた。
わたしの中に開いた穴は大きすぎて、その穴はどうしたって埋まることはなかった。