all Reset 【完全版】
亜希が去ってから、俺は仕方なくその場にとどまった。
予想はできていたものの、やっぱりどうしても居心地が悪い。
横で盛り上がっている四人に目もくれず、俺は窓の外を眺め続けていた。
――ブッブッー…ブッブッー……。
ぼうっとしていると、ポケットに入れていたスマホが突然震え始めた。
取り出して見てみると、画面には亜希からのメッセージ。
短文で、
【マジでごめんね】
その一言と、文の最後に笑った絵文字が入っていた。
画面をじっと見ながら、何て返してやろうかと考える。
でも結局、送ったのは【バーカ】の一言だった。
絵文字すら入ってない。
送信してからかなり感じ悪いメッセージを送った気がした。