夏の夜の光
二人で今日あったこととかについて話していた。

『ここ!右に言って!』

私は貴斗に言った。

『何?なんかあるん?』

『見てのお楽しみ♪』

貴斗は走った。

『走らなくても逃げないよ~』

『気になるやん★』

右に曲がった。

『わぁ!!』

『どう?凄いやろ♪』
そこは地元の人でもあまり知らないホタルのたくさん見えるところだった。


『すげぇ!!俺こんなにホタル飛んでんの初めて見た!』

『まだ梅雨やから少ないなぁ~』

『これで少ないんやぁ~また見にこよなぁ!』

『うん!もっと飛ぶときになぁ!』

『俺それまでいるかなぁ?』

『えっ…?』

私は突然の言葉に一瞬固まった。

『貴斗、、いつ帰っちゃうの?』

『あれ?ゆうてへんかった?俺七月の半ばで大阪かえらなあかんねん』

『…そうなんや。』

『それまではいるからよろしくなぁ!』

帰らなきゃいけないことは心のどこかでわかっていた気がする。

でも…貴斗がいなくなったことを想像するととても悲しい気分になった…
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