歌姫~♂王子と姫♀のLast love~『完』
ふと男のほうに顔を向けると
私の目の前にいる男は、めちゃくちゃ目をまんまるにしていた。
ぇっ…死んでる?
動いてないよー…?
「ぁの…変……でした?へたくそでした?」
重苦しい空気。
たえきれなくなった。
どうせ思ってるよね。
へたくそな歌だって。
助けてあげたから、調子乗ったって思われてる。
「ー…」
男は、まだ唖然としている。
ー…。
「私…、帰りますねっ…。すみませんでしたっー…っ」
ダっ…。
バタバタ。
私は、急いで部屋を出て行った。