歌姫~♂王子と姫♀のLast love~『完』
「ーー…ぃ…。」
「え?」
聞き取れなかったのか、男は再度聞いてきた。
「愛!ー…ってゆーの。」
「ー…愛。家まで送ってくよ。」
え!?
「近いから大丈夫ですよ!!」
「でも、暗いしー…行くよ!」
私の手を握り、ひっぱる男。
どきん
どきん
どきん
どきん
私の胸の鼓動は異常なほどに加速していった。
「ぁっ。あの、、、」
「ん?まだ何か?」
「家、逆方向なのです……」
「…。早めにいおーね。」
「ぷっ…」