歌姫~♂王子と姫♀のLast love~『完』
美紀は、その集団を苦笑いで見つめている私に気づいて駆け寄ってきた。
「ん?愛、優様に興味でも持った~?」
「そんなワケないで…」
「まぁまぁ、優様はみんなの物だから見せてあげるわよ~。」
私は、美紀にぐいぐいと引っ張られて、女子の集団に入った。
「だから、興味ないっ……て………
ぇ…。」
ふと私の目についたのは
吸い込まれそうになる瞳
ワックスではねていて明るい色をした髪
しみ1つない肌
ぷるっとした唇……
雑誌の表紙で私を見つめていたのは
あの男だった……