歌姫~♂王子と姫♀のLast love~『完』
ー…
「愛、ありがとう。」
周りからは、たくさんの拍手。
愛の顔にも笑みが零れる。
「ううん。始めは緊張したけど、途中からは、桜井優が居てくれたからなんでもなかった♪」
ー…!!
体の体温があがる。
今、俺の顔はきっと真っ赤なのだろう。
「桜井優?」
何も反応しない俺に、愛が小さな声をかけてきた。
「ぁ…ああ。」
「桜井くん!いいのが撮れたよ!君も、ありがとう。じゃ、本社に戻るとするか。行くよ。」
上機嫌のプロデューサーが、俺の腕をひっぱる。
そんな俺を見て、笑っている愛。