SAIN
だが、そうは上手くいかず
近くにあった小枝を踏んで
音を立ててしまった。

【 殺される...... 】


案の定若い男はこちらを見て
勢いよく近づいてきた。
だが僕の顔をのぞき込むなり
「もしかしたら僕達の仲間かもしれないな。」
と呟いた。
そして、ニッコリ微笑んで
「明日の夜9時。この場所から少し進んだ
ところに小さな赤い家がある。
そこにひとりでおいで。
来なかったら......わかるよね」
と言うなり消えてしまった。

殺されはしなかったが、
人殺しの仲間呼ばわりされた上に、
あした自ら、男の元に
行かなくてはならないというのが
考えられず、僕はバラバラになった大原先生
を横目に必死にチャリを漕いで
公園での出来事をまるで
無かったかのようにするべく
急いで自分の家まで帰った。
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