親愛なる君が人魚であるはずがない

「何言ってるの、カレンちゃんは優しいからほっとけなかったんでしょ」


…彼女が何をいっているのか理解不能です。


「でもさーめんどい。脚いらない」


「前に言ってたよね?未来がわかるって。それによると脚をもらって王子様と結婚するんでしょ?」


「でもさ、俺男だよ?」


そう、姫は男でした。



国王がうっかり女の子として戸籍をとってしまったため彼は姫と呼ばれています。


もちろんあだ名で。






「魚類のオスメスなんて人間からしたら大したことじゃないでしょ」


「お前が一番メタい」


「魔法で人間が見たら女の子に見える呪い(まじない)かけてあげるから」


彼女がなぜそんなに必死になるのかはわかりませんが、話だけは聞くことにしました。

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