にぶんのいち〜もしも春人を選んだら〜
帰り道
久しぶりに春人と話す時間は
とても楽しく、幸せな時間だった。

「そろそろ帰るか。」

春人がそう言って立ち上がる。

「そうだね」

私もそう言って立ち上がる。

ここから私の家はとても近い
あと5分くらいしかいれないな…

どこか私は寂しくなる。

「ねぇ、麻衣?」

春人が話しかけてくる。

「まわり道して帰ろうか?」

やっぱり…
春人はなにも言わないでもわかってくれる。

前から春人はそうだった。
辛い時はすぐ気づいてくれるし、
私が無理してる時はすぐ怒ってくれた。

「ありがとう。」

そう言って私は春人の手を握る

「前はこうやって歩いたよな」

春人は懐かしそうな目をして歩いている。
前のこと覚えてくれてること
それってすごい嬉しい…

「そうだよね…」

嬉しさを伝えるためちょっと強く手を握る

すると彼は手を握り返してくる

一度始まると止まらない。
どんどん2人の力が強くなる。

ギュ…その力が一瞬で抜けた。
目の前が暗くなった

「麻衣。ずっと一緒だからな」

「愛してるよ。」

彼は私を優しく包み柔らかい声で囁いた。

「照れるじゃん。ばか…」

素直な気持ちがもれてしまう。

「ごめんごめん。じゃあまたな」

彼は私の頭を撫で去っていく。

「やっぱり大好きだよ。春人」

私はそう言って彼の姿が見えなくなるまで
ずっとそこに立っていた。


-END-
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