臨死体験
『頼むからふざけないで助けてくれ』 『ご健闘を祈ります』そう言うと、警察は電話をきった。 なにが死んでいるだ ふざけるな。 携帯を投げ捨て、視界に鏡台が入ったとき 体が氷ついた。 暗闇に慣れてきた瞳は鏡に映る姿を捉えた。『 これが僕 、…』 顔面蒼白で 宙にういており、首に深々と縄の跡がついていた。 その顔から生気はかんじられず、死の形相を呈した自身が映っていたのだった。 『助けてくれー』 (どくん 。) かすかに 鼓音がもれると) たかしは意識を失いその場に倒れた。