彼氏様は俺様彼氏♡〜永遠のlove〜
開いた口がふさがらない。
とんでもないことを言い出す、イケメン美男性。
驚いたのは、私だけではなかった。
社長も驚いた顔をしていた。
「戒(かい)、どういうことだ!?」
この人、戒って言うんだ。
「言葉通りだ。
ついさっきプロポーズもして、OKももらっている。
すぐにとは言わないが、婚約者ということでいいよな?
俺が結婚すれば、この会社は俺にくれると以前親父が言ったことだ。
約束は守ってもらうからな。
じゃあ、俺と夏弥は帰る。
明日、またここ寄るからよろしく」
そう言って彼は、私の腕を引っ張り会社を後にした。
一体この人は…
「いい加減離してください!!!
どういうつもりですか!!」
「うるせぇな、ほんと。
だから女って嫌いなんだよ、まったく」
うわー…なんかこの人…冷たい。
さっき見た大翔の冷たい目なんかより、もっとオーラは黒くて冷たい目。
なんでも見透かしてそうな、誰も信じたりしないような冷たい目。
きっとこの人、過去に何かあったんだ。
だから、こんなに人に冷たく出来るんだ。
と、こんな状況でも冷静に思うことができた。
なんて、思ってる場合じゃないよ!!!!!
だってだって…ついさっき知り合ったばっかのこの人。
ましてや、パパの働く会社の社長の息子さんで
あの大っきい会社の…日本を支えてるという篠原グループの御曹司のこの人に
婚約者と社長に紹介されたんだから!!
えらいことになっちゃったよ。