彼氏様は俺様彼氏♡〜永遠のlove〜





しばらく沈黙が走る。



私も大翔も、一言も喋ろうとしない。



その沈黙の空気は重くて、気まづい。


私たちの席は静かすぎて、周りの席の賑やかさだけが聞こえてくる。



このままでいるわけにもいかず、冷静を装って喋り始めた。





「久しぶり…だね、大翔」



「…………あぁ」





素っ気ないな、やっぱり。



昔はあんなに優しくしてくれたのに。





「ずっと会いたかったんだよ?」



「そうか」





なによ、もう。


私、自惚れてただけなのかな。



好きなのは私だけだったのかな。





「ねぇ?どうして…そんなに冷たいの?
私から離れていくの?
私、ほんとに大翔のこと…」



好き。



そう言う前に、大翔が遮って話してきた。





「俺はもう、お前のこと好きじゃない。
だから婚約も破棄させてもらう、悪い。
もう俺のことは忘れてくれ。

じゃあ、俺は仕事あるから。
お前も未成年だし早く帰れ。
ここの支払いは俺がするからしなくていい
店にも伝えておく。

とにかく今すぐ帰れよ」



そう言って大翔はどっかへ行ってしまった。



やっぱり、私だけだったんだ。


ずっと大翔が大好きだったのに…

私、大翔に捨てられたんだ…。





< 8 / 137 >

この作品をシェア

pagetop