彼氏様は俺様彼氏♡〜永遠のlove〜
しばらく沈黙が走る。
私も大翔も、一言も喋ろうとしない。
その沈黙の空気は重くて、気まづい。
私たちの席は静かすぎて、周りの席の賑やかさだけが聞こえてくる。
このままでいるわけにもいかず、冷静を装って喋り始めた。
「久しぶり…だね、大翔」
「…………あぁ」
素っ気ないな、やっぱり。
昔はあんなに優しくしてくれたのに。
「ずっと会いたかったんだよ?」
「そうか」
なによ、もう。
私、自惚れてただけなのかな。
好きなのは私だけだったのかな。
「ねぇ?どうして…そんなに冷たいの?
私から離れていくの?
私、ほんとに大翔のこと…」
好き。
そう言う前に、大翔が遮って話してきた。
「俺はもう、お前のこと好きじゃない。
だから婚約も破棄させてもらう、悪い。
もう俺のことは忘れてくれ。
じゃあ、俺は仕事あるから。
お前も未成年だし早く帰れ。
ここの支払いは俺がするからしなくていい
店にも伝えておく。
とにかく今すぐ帰れよ」
そう言って大翔はどっかへ行ってしまった。
やっぱり、私だけだったんだ。
ずっと大翔が大好きだったのに…
私、大翔に捨てられたんだ…。