私の隣〜小さな天使〜
「ひめ〜おかいものぉ?」

「おかいものぉ?」


「うん。
 だから…」


「「おるすばんするでおみやげ〜」」


買い物よりも由良と遊ぶ方が好きだし,何よりお留守番=玩具だと思っている。


わざわざ待ち伏せしなくても買ってくるよ…


紫音と鈴音の頭を撫でて,出掛けようと思ったらリビングから出てきた楓。



「出掛けるんですか?」


敬語ってことは私への質問?


なんて考えていると『うん!』と優が笑顔で答えた。


私の腕を取り,早く出掛けようとしている優を不機嫌そうに見つめてる。


気付いてない優に先に車に乗ってるように告げ,私は楓に向き直る。



「文句がおありで?」


我ながら大人げないなぁと思える一言。


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