私の隣〜小さな天使〜
「ずっと寂しかった。
 パパもママも滅多に家にいないのに憂ちゃんまでいなくなって。
 譲ちゃん達みんな優しかったけど寂しかった。

 中学生になっても憂ちゃんはいなくて。
 一緒に買い物行きたかった。
 一緒にご飯作ったりしたかった。

 憂ちゃんの目が覚めてやっと一緒に…と思ったら譲ちゃんと結婚。
 譲ちゃんが羨ましい。
 妹の私よりずっと憂ちゃんと一緒にいれて。
 私だって一緒にいたいのに…!」


優…ごめんね?


我慢させて,寂しい思いさせて…



「だから紫音と鈴音には寂しい思いさせないで?
 お仕事で紫音と鈴音を苦しめないでね?」


どこまで優しいんだろうか。


私は優を抱きしめた。



「うん。
 もう紫音と鈴音…それに優にも寂しい思いさせないように頑張る。」


だから…



「最後の我が儘だなんて言わないで…?」


もっと言って?


だって優は妹でしょう?



「分かった。
 じゃあ今日も一緒にご飯作って!」


やっと顔を上げた優はスッキリした笑顔だった。


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