私の隣〜小さな天使〜
「はじめまして。
 楓と申します。」


すると楓が挨拶を始めた。


譲は楓を思いっきり睨んじゃってる。



「先程は失礼しました。
 まさか憂さんの旦那さんとは…」


にっこり表情を崩さない楓に譲がキレてるのが分かった。



「蜜,帰るよ?」


そんな譲とは反対に,腰を低くして蜜華に接するあーちゃん。


譲も少しはあーちゃん見習えばいいのに。



「一人で帰れば?」


けど蜜華は冷たく言い放つ。


そして『楓,ケーキないの?』とこの場に似合わない発言。


とことんマイペースね…。



「あっ,あったはずですよ。」


そういって取りに行く楓も楓だけど。


すぐに戻ってきた楓の手にはケーキが2皿。


もちろん私と蜜華に渡してくれた。



「俺たちのは?」


さも気が利かない,という口調だった譲に対して,楓は『歓迎されてないじゃないですか』と一言。


何も言い返せなくなった譲を見て,情けないなと思った。


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