元カレバンドDX
 あたしは、仕方なく電話を切って、LINEを入れることにした。

【みっつー寝てるの~?話したいことがあるんだけど、寝ちゃった~?起きたら電話してね!】

 そうメッセージを入れて、返事を待つことにした。

 胸のざわつきは、治まるどころか激しくなっていく。

 あたしは、風太の元カノ騒動のことを思い出した。

 あたしの勘がよく働くのは、女関係が絡むときだ。

 風太のときは、元カノが同じバンドだったということだったけれど……

 いつまで経っても折り返しの電話もなく、既読もつかなかった。

 ますます、あたしの疑念は膨らんでいく。

 寝ようとベットの中に入っても、なかなか寝付くことができず、気づいたら朝になっていた。

 テレビをつけると、お天気お姉さんがさわやかな笑顔で、お天気を伝えている。

 充晴は絶対に起きているはずなのに、いまだに連絡はなかった。

 あたしは、不安と睡眠不足で身体がだるく、ベットから動けないし、動きたくない。

 とりあえず小巻に学校を休むことをメールで伝え、あたしは、涙で頬を濡らしながら浅い眠りに入った。

 充晴から連絡があったのは、そんな1日がそろそろ終わろうとしているときだった。
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