元カレバンドDX
4人目。
エピソード④on keyboard 北斗
【2020@新幹線】
ツアーの初日は、大阪からだ。
あたしたちバンドと、スタッフの一行は、新幹線で移動中だった。
10号車にあるトイレに行こうと席を立つと、充晴の横がたまたま空いていたので、あたしは横に座ってみた。
「グリーン車っていいね~」
「そう?別に俺は動けばなんでもいい」
「あらそう。そういえば、彼女は元気なの?あの威勢のいいお姉さん♪」
あたしの脳裏に、以前充晴と共にバンドを組んでいたときの女性メンバーの顔が浮かぶ。
充晴の次の彼女は、なぜかあたしと犬猿の仲だった、あの女性メンバーなのだ。
「まぁ、相変わらずおまえのことは気に食わないみたいだけどね」
「そりゃそうでしょうね」
あたしは不敵な笑みを浮かべて、再度トイレに向かった。
あの女性メンバーが、あたしのことを嫌っていたのは、充晴のことが好きだったからなのだ。
その理由をあとから知ったあたしは、妙に納得したものだ。
ツアーの初日は、大阪からだ。
あたしたちバンドと、スタッフの一行は、新幹線で移動中だった。
10号車にあるトイレに行こうと席を立つと、充晴の横がたまたま空いていたので、あたしは横に座ってみた。
「グリーン車っていいね~」
「そう?別に俺は動けばなんでもいい」
「あらそう。そういえば、彼女は元気なの?あの威勢のいいお姉さん♪」
あたしの脳裏に、以前充晴と共にバンドを組んでいたときの女性メンバーの顔が浮かぶ。
充晴の次の彼女は、なぜかあたしと犬猿の仲だった、あの女性メンバーなのだ。
「まぁ、相変わらずおまえのことは気に食わないみたいだけどね」
「そりゃそうでしょうね」
あたしは不敵な笑みを浮かべて、再度トイレに向かった。
あの女性メンバーが、あたしのことを嫌っていたのは、充晴のことが好きだったからなのだ。
その理由をあとから知ったあたしは、妙に納得したものだ。