元カレバンドDX
翌朝。

 寝不足の目をこすり、ベッドから抜け出すと、すぐにパソコンを起動させた。

 もしかしたら、北斗からのメールが来ているかもしれないと思ったからだ。

 こんな日は、起動時間がやけに長く感じる。

 ゆっくりと目覚めたパソコンを、素早い手つきで操作し、メールチェックをする。

「あ……!」

 これは、夢なのだろうか。

 はたまた小説なのだろうか。

 期待通り、北斗からのメールが来ているではないか。

 眠気など一気に吹き飛び、昨日と同じ興奮がまたあたしを襲ってきた。

 ひとりで「ひ~!!」と雄たけびを上げ、そーっとメールの封を開ける。

 「……まぢ……で……?」

 あたしの呼吸は、一瞬止まった。

 そのメールには、なんと北斗の携帯番号とアドレスが記されていたからだ。

 メールの内容は、「では明後日のイベントに来ませんか?陽愛でゲストに入れておきますね。」と書かれている。

(……え、え、えーーー!!!!)
< 147 / 237 >

この作品をシェア

pagetop