元カレバンドDX
あたしは、その光景に懐かしさを覚える。
なぜなら、風太と出会ったのも、こんなヴィジュアル系の人たちが集うライブハウスだったから……
風太と出会ったのは、ちょうどスバルに振られてから半年が経つ頃だった。
軽音楽部のバンドメンバーに誘われて、あたしはとあるライブハウスに行ったのだ。
その子の彼氏のバンドが、ライブをやるというので、あたしは興味津々でついて行ったのだけれど、これがまた度肝を抜かされる結果となった。
なんと彼女の彼氏は、超がつくほどのヴィジュアル系バンドのボーカルだったのだ。
派手な衣装にヴィジュアルメイクは当たり前。
赤い髪を振り乱し、造花の薔薇の花にはいったんキスをしてから客席に投げる。
そんなシーンに、隣で見ていた彼女は「きゃ~~!!キリヤ様~!!!」と叫んでいたけれど、あたしは開いた口が閉じなくなった。
温度差を感じたあたしは、1番出口に近い場所に移動し、遠くから見ることにした。
そして、最前列の熱気と、彼女の変貌ぶりを後ろから眺めている、そんなときだった。
なぜなら、風太と出会ったのも、こんなヴィジュアル系の人たちが集うライブハウスだったから……
風太と出会ったのは、ちょうどスバルに振られてから半年が経つ頃だった。
軽音楽部のバンドメンバーに誘われて、あたしはとあるライブハウスに行ったのだ。
その子の彼氏のバンドが、ライブをやるというので、あたしは興味津々でついて行ったのだけれど、これがまた度肝を抜かされる結果となった。
なんと彼女の彼氏は、超がつくほどのヴィジュアル系バンドのボーカルだったのだ。
派手な衣装にヴィジュアルメイクは当たり前。
赤い髪を振り乱し、造花の薔薇の花にはいったんキスをしてから客席に投げる。
そんなシーンに、隣で見ていた彼女は「きゃ~~!!キリヤ様~!!!」と叫んでいたけれど、あたしは開いた口が閉じなくなった。
温度差を感じたあたしは、1番出口に近い場所に移動し、遠くから見ることにした。
そして、最前列の熱気と、彼女の変貌ぶりを後ろから眺めている、そんなときだった。