貴方との奇跡
どのくらいここにいただろう。

1時間それとも2時間。


何も言わずに川野先輩は付き合ってくれた。


「そろそろ時間だから行こう。」

川野先輩の声で現実に戻された。

「ごめんなさい。飽きましたよね?」

川野先輩呆れたよね。

だから、水族館は1人で来ないと駄目なんだよ。

「違う。もう、イルカショー始まっちゃうから。」


笑顔で私の手を取って歩き出した。

「俺さ。何か解った気がするよ。茜がイルカが好きな気持ち。イルカに癒やされてるだろう。」

「そうです。イルカ見てると癒やされるんです。イルカみたいに自由に海の中泳げたら最高だろうなって。」


私の気持ちを理解してくれる人いるんだ。

楓は全く解ってくれなかったけど。
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