貴方との奇跡
「気持ち良かったよ。」

髪が濡れてる川野先輩はいつもとは違うカッコ良さがあった。

「今日楽しみにしてたんだ。茜に魚見せるの。ここの海透き通ってるから魚見えるんだぜ。」

「そんなに海来るの嫌だった?」

思いっきり首を横に振った。

嫌じゃあない。

逆に凄く楽しみにしてた。

でも、川野先輩に水着姿見られたくないなんて言えない。



「そっかぁ〜。じゃあ、俺もしばらくここにいよう。」


手を握り締めてくれた。

めちゃくちゃ居心地が良かった。

どのくらい経ったんだろう。

横山先輩と楓は今だに海で遊んでる。

「ねぇ。何で海入らないの?怒らないから教えて。」



「…………水着姿見せるの恥ずかしかったから。」


手を握り締めてもらったら何か素直になった。

「え。」

川野先輩びっくりしてた。






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