white coat
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明音side
あれからすぐに退院した杏乃
で、今日は来飛が退院する
「やっとだな。おめでとう」
私服に着替えて荷物をまとめる来飛
「お世話になりました」
「ああ。…あ、そういえばあのゲームどうなった?」
どっちが惚れさせるか
ってゆー杏乃を怒らせたゲーム
「…俺、杏乃に惚れられたくないんでやめました」
「…はぁ?」
ふぅっとため息を一つついた来飛が真剣に俺の目を見た
「杏乃。正直すげー可愛くなってて。まじで俺のもんになればいいのにって思ってました」
「可愛くなってて…?前にも会ったことあったのか?」
「…中2の時、施設が一緒で。」
「……」
「名字一緒だったんで、なんとなく覚えてたんです」
「なるほどな…」
「…でも、俺。あいつを俺のもんにすることはできないっす」
「俺がいるから?」
「違います。絶対。」
「そんな否定すんなよ」
「…俺とあいつ…
双子みたいっす」
……
は?
え?
「双…子?」
「はい」