white coat





夜2時頃に隣でもぞもぞと物音がして目を開けると


杏乃が膝を抱えて座っていた




「どうした?」


「……」


「杏乃」


「…この時間になると…いつも…あの人が帰ってくるから…」



「あの人…?」


「……」


「安心して。今は寝よ?」


「…うん」


ゆっくりベッドの中に入った杏乃は、不安なのか俺の袖を掴みながら目を瞑った



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