white coat


「まぁじろうのことは置いといて。きみ名前なんて言うの?」


「……しらない」



「は?」



「あんたに言う意味無いし」


「冷たいなー。ま、これ見ればわかるんだけどねー」




と、薬の袋を出した



「なんで持ってんの!?」



あの時はなかったのに



「いや、なんの病気かなー。って。探したらあった」



「いや、なんで勝手に人のカバンみてるわけ?」



「ごめんごめーん。そんな怒んなよー」




「…むかつく」



「白木 あんの?」



「あのだし…あんのじゃない」


「杏乃って書いてあのかー。かわいい」



「どーも」




「俺は宮田 明音」


「聞いてないけど」



「杏乃って人見知りなわけ?」


「は?…ちがうし
てか呼び捨てやだ」



「杏乃。あーの。あのあのあーのー」



「…うざっ」



「ははっ」



「…てか疲れた…帰りたい」



「疲れたなら寝なよ」



「家に帰って寝たいの」




「なんで?」


「なんでって…普通じゃない?」



「んー。そう?まぁ、寝ろ寝ろ」




がぼっと布団を頭までかけてきた



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