white coat
明音side
大人のくせに拗ねた俺は、ふらふらな杏乃を支えもしないでそそくさと家に入った
ソファに荷物を置いた瞬間
玄関から何かが落ちた音がして玄関を覗いた
「杏乃!」
その音は何かが落ちたんじゃなくて、杏乃が倒れた音だった
「…大丈夫だから…」
そう言いながらも今にも意識を飛ばしそうな杏乃
「ごめん…
待ってて、すぐ楽にするから」
靴を脱がせて寝室まで杏乃を運ぶ
いざとなったとき用に用意してある点滴で解熱剤を打つ
意識が朦朧としてるから、杏乃は抵抗しなかった