みんなみたいに上手に生きられない君へ
｢だけど、その理屈でいくと、圭佑くんも和也くんを好きにならないと失礼、ってことになっちゃうんだけど......｣

｢は？｣

｢だって、圭佑くんは男の人を好きになるし、和也くんは男の人。和也くんは優しいしかっこいいし......。しかも、私よりも圭佑くんの方がずっと和也くんと過ごす時間が長いよね？｣



さらに、圭佑くんがゲイだってことがみんなにバレた時に家にまで来てくれた。何があってもずっと友達だ、と。

あそこまでされたら、むしろ私よりも圭佑くんの方が和也くんを好きになるんじゃないかと思う。



｢......ああ｣



私が反論すると、少し間があってから、納得したように圭佑くんは頷いた。

この沈黙は、......どうとればいいんだろう。


俺、実は和也のこと好きなんだ......、っていう意味だったりする？

それとも、やっぱり触れちゃいけない話題だったかな。



｢圭佑くん、ごめん。
もしかして、あんまり触れちゃいけなかった？
恋愛系の話題っていうか、なんていうか、その......｣

｢俺がゲイだってこと？｣



いいよどんでいると、あっさりとそれを言った圭佑くんに、こくこくと無言で頷く。




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