みんなみたいに上手に生きられない君へ
うっすらとあるのは、幼稚園の記憶くらいで、もっと小さな頃の記憶は、ほとんど思い出せない。

でも、楽しそうに笑ってる......。

全く覚えてないのに、小さな自分がいることになんとなく不思議な感じがしながらも、パラパラとアルバムをめくっていく。


......あ、こんなのまで入っていた。

ページをめくっていくと、写真だけでなくて、私が書いた絵みたいなものまでしまいこまれていた。

女の子らしき絵の横には、へたくそな文字で「ケーキ屋さんになりたいです」と書かれている。

ケーキ屋さんかぁ......。

今は特になりたいと思わないけど、そういえば昔はケーキ屋さんとかお花屋さんとか、そんなものに憧れてた気がする。

そのたびに、お母さんに話して、あきれられてたんだ。
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