みんなみたいに上手に生きられない君へ
「あの、珠希ちゃんは大丈夫なの?
失恋......」
「大丈夫、じゃな~い。
あっ!圭佑じゃん!」
向こうのほうからうちのクラスの渡辺くんが歩いてきたのを見つけると、珠希ちゃんは話の途中で、勢いよく手を振る。
渡辺くんの方も小さく手をあげて、それからいつものクールな表情をほんの少しだけゆるませた。
......渡辺くんもあんな顔するんだ。
渡辺くんが女子に笑いかけるの初めて見たかも。
「なに~?また保健室?
またなんかあったの?」
「いや、......今回は良いこと」
「ふ~ん?今度あたしにも教えてよ?」
すれ違いざまに、ふたりにしか分からない会話を珠希ちゃんと交わしてから、渡辺くんは慣れた様子で保健室に入っていく。
みんなが言っていたように、休み時間にはよく保健室くるのかな。
失恋......」
「大丈夫、じゃな~い。
あっ!圭佑じゃん!」
向こうのほうからうちのクラスの渡辺くんが歩いてきたのを見つけると、珠希ちゃんは話の途中で、勢いよく手を振る。
渡辺くんの方も小さく手をあげて、それからいつものクールな表情をほんの少しだけゆるませた。
......渡辺くんもあんな顔するんだ。
渡辺くんが女子に笑いかけるの初めて見たかも。
「なに~?また保健室?
またなんかあったの?」
「いや、......今回は良いこと」
「ふ~ん?今度あたしにも教えてよ?」
すれ違いざまに、ふたりにしか分からない会話を珠希ちゃんと交わしてから、渡辺くんは慣れた様子で保健室に入っていく。
みんなが言っていたように、休み時間にはよく保健室くるのかな。