みんなみたいに上手に生きられない君へ
「......。保健室にきてたってことは、斉藤さんも何か相談したいことがあったの?」
「う、......ん」
相談する勇気が持てずに結局帰ろうとしてたけど。
何て答えたらいいのか分からず、あいまいにうなずく。
「......そうなんだ。
酒井先生は、信頼できる人だよ」
渡辺くんはそれだけ言うと、特にそれ以上詮索してくることもなく、じゃあまたと部屋を出ていった。
以前送ってもらった時と同じように。
こうして、思いがけない形で渡辺くんの秘密を知ってしまったわけだけど、それはすぐに秘密ではなくなってしまった。
本人の意思とは、関係なしに。
「う、......ん」
相談する勇気が持てずに結局帰ろうとしてたけど。
何て答えたらいいのか分からず、あいまいにうなずく。
「......そうなんだ。
酒井先生は、信頼できる人だよ」
渡辺くんはそれだけ言うと、特にそれ以上詮索してくることもなく、じゃあまたと部屋を出ていった。
以前送ってもらった時と同じように。
こうして、思いがけない形で渡辺くんの秘密を知ってしまったわけだけど、それはすぐに秘密ではなくなってしまった。
本人の意思とは、関係なしに。