My memory
キーンコーンカーンコーン
「はい、これで今日は終わります」
国語の先生は疲れた顔をして教室を出て行った
「なつきー!」
大声でさらさらな髪を揺らしながら私の机まで走ってくる芽衣。
「どうしたのー?」
「なつき、またお得意の瞑想?」
まんまるのぱっちりな目を私に向けてニヤニヤしながら聞いてくる。
「違いますー」
ほっぺを膨らませながらそっぽを向く。
「なつき……可愛すぎ」
甘い匂いを漂わせながら座ってる私を抱きしめる。
芽衣ってば…本当に女子のお手本だよね。
「芽衣はすごいね…」
芽衣はクラス1可愛いと思う。
ぱっちりとした目、さらさらな髪、
スタイルも良くて、声も可愛い。
女の子ならこんな女の子になりたいって
思える自慢の友達。
それに比べて私は…
あー。なんか、悲しくなってくる。
「き……なつきってば!」
あ、また考え事してたみたい。
「ごめん!なにー?」
芽衣は呆れ笑いしながら私の横の席に座った。
「私、モデルやる事になった!」
「………え!?」
突然の事すぎて頭が回らない。
キーンコーンカーンコーン
「…あ、詳しくはお昼話すね〜」
そう言って芽衣は自分の席へと戻っていった
えー。すごいなー。芽衣可愛いもん。
なんか、眠たくなってきちゃった…。
この授業、おじいちゃん先生だし
私の席1番後ろだし…
寝てもばれないよね?
私は勢いよく机にふせた。