生まれ変わっても、またあなたに恋をした
あれから何事もなく、金曜日が終わる。

最後のテストが終わり、ホームルームが終わった。

ほっとしながら机に伏せ、窓の外を見つめる。

どんよりとした空を見つめながら、藍原のことを考えた。


『もう一度、殺してやる』


あの言葉は、ただの脅しだったのだろうか。

祐希の言う通り、流石に現世で殺すのは難しいと分かったのだろうか。

でも–––


そんなことを考えていると、いつの間にかまた教室に1人になっていた。


帰らなきゃ…


そう思って立ち上がったそのとき。


「水野さん」


ゾクッとする声。

氷のように冷たい声。


「今、帰るところ?」


怖い。

ゆっくり振り向くと、そこにいたのはやはり藍原だった。


「少し、話をしない?」


怖い。でも…


「…はい」
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