【完】俺のこと、好きでしょ?
入ってきたのは藤くんで、手にはたくさんの参考書を手にしていた。
「少女漫画ね…。面白い?」
「面白いよ!藤くんも読む?」
「遠慮しとく。あんたもそんなのばっか読んでたら彼氏出来ないよ」
さすがに、現実との区別は出来てるもん。
それに、彼氏とか…。藤くんだけには言われたくなかったな。
「藤くんはもう少し女心を勉強した方がいいと思う!」
「女心?」
「女の子がされて喜ぶこととか知ってる?」
「そんなの知ってて意味ある?」
興味無さそうに話す藤くんに少しイラッとした。意味ある?って!!いつか、使える日が来るかもしれないじゃん。
「だって、人によってされて嬉しいことは違うんだしさ、勉強したところで使えないかもしれないなら意味なくない?」
「…確かに、そうかも」
藤くんの言葉って人を納得させる力があるよね。彼にわたしは口で勝てないと思う。