【完】俺のこと、好きでしょ?
「よく考えたら、奈帆と電話でそんな話するわけないもんね…。ごめんね、奈帆」
「ううん、むしろありがとう!知れてよかったよ…」
わたしはちゃんと笑えていたかな。
…笑えてるわけないか。だって、愛子が苦しそうにしてるんだもん。
「…信じたくない。柊真くんに彼女がいるなんて」
信じたくなくても、信じないといけないんだよ。
「確かめようよ!本当に柊真くんが土曜日会う子は女の子かってこと。もしかしたら、柊真くんが男の子に言ってるかもしれないじゃん」
愛子のなかで、藤くんはどんな位置付けされてるのか気になったけどツッコまないことにして、愛子の言葉に頷いた。
噂を信じて悲しむ前に、ちゃんと自分の目で確かめたい。