【完】俺のこと、好きでしょ?


でも、藤くんがどこで何時に待ち合わせしてるのが分からないのに確かめることなんて出来るのかな?


「バカね!柊真くんファンがいるでしょ。とりあえず、柊真くんの最寄り駅と行きそうなところにいるの。連絡あったらみんなで向かうんだから」


愛子の言う“みんな”とは、一体何人なのかと気になったけど、少し怖いから想像に留めておくことにした。

そして、しようとしてることは一種の“ストーカー行為”のようにも思えるけど…。

それを言うと怖いことになると分かっているのでなにも言わなかった。


愛子さん、たまに怖いから……。




迎えた土曜日、藤くんを見つけることはそんな簡単な事じゃないだろうと思っていたわたしだったけど、前に藤くんと行ったショッピングモールの最寄り駅にいたわたしと愛子の目の前に藤くんがいた。


「……こんなに、簡単に見つかるとは思ってなかった」

とりあえず、藤くんの視界に入らない場所に移動して、観察する。

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