【完】俺のこと、好きでしょ?
「ありがとう、奈帆ちゃん」
「こちらこそありがとうございます!」
その日から、わたしは小林先輩に勉強を教えてもらうことになった。
放課後、図書室で4人用の机に向かい合って2人で座る。
小林先輩は、理系科目が得意って言いながら、英語も得意なようで今日は英語を教えてくれた。
文法が苦手なわたしでも、小林先輩に教えてもらうとスラスラ問題が解けるようになった。
でも、語彙力がないからまだまだなんだけどね。
問題を解きながら、小林先輩を盗み見る。
……かっこいいよね。
短髪の黒髪に、スッと筋の通った綺麗な鼻。
目はぱっちりと二重まぶたになっていて、可愛さもある。
「ん?どうかした?」
「あっ、いや、何でもないです!」
小林先輩と目が合い慌てて逸らすと、楽しそうに先輩は笑った。
カッコイイんだけど可愛い。
小林先輩の印象はそんな感じだ。