【完】俺のこと、好きでしょ?
早く上がってこいと言われたので、急いでご飯を詰め込んだ。その時間、10分。頑張ったよ、これでも。
大好きなハンバーグだったのに。もっと時間をかけて味わいたかった……。
「お待たせしました〜」
部屋に戻ると、椅子に座って藤くんは笑顔でドアの方を見ていた。笑顔って言っても、もちろん怖い方の。
「計算ミス…でしょうか、」
「いいや、満点。凄いじゃん」
「え、満点なの?満点なのに、そんな顔してるの?」
「そんな顔ってどんな顔だよ。まぁ、いいわ」
てっきり、また変なことしちゃったのかと思った。よかったー、これで怒られなくて済むよ。
なんか、最近のわたしの勉強を頑張る理由がいい大学に入るためとかいうのより、藤くんに怒られないためになってる気がする。