【完】俺のこと、好きでしょ?


「だからってしていいことと悪いことがあるんだけど……」

「そ、それってヤキモチですか?」

「うん。ヤキモチ…。だってさ、俺には勉強教えなくていいとかいうくせに先輩に教えてもらってるし、早く帰りたいオーラ満載だし。先輩と付き合えばいいとか時田に言われてるし。ほんと、うざい」

……言った後に激しく後悔。


なんか、俺。キャラ違う。

散々奈帆に冷たくして、奈帆のこと名前で呼ぶと愛しさが出てくるからわざと「お前」とか「あんた」って言ってたくせに付き合った途端激しい束縛……。


思ってた人と違うなんていう理由で奈帆に嫌われそう。


「藤くん…、大嫌いって言ってごめんね。藤くんに彼女がいるって思ったから、諦めないといけないって思ったの。だから、関わる機会が減ったら忘れられるかなって思って…」

奈帆は小さな声で「ごめんなさい」って申し訳なさそうに謝った。


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