【完】俺のこと、好きでしょ?
「奈帆は俺の事いつから好きだったんだよ?」
「どうなんだろう……。気が付いたら、藤くんの事目で追ってて、好きだなって思ってたから分かんないや。振られてからは好きじゃないって思い込むようにしてたけど無理だったよ」
——どうしても藤くんのことが好きになっちゃうみたい。
照れながら言った奈帆の言葉が嬉しすぎて、
「藤くん、笑ってる」
「だって、嬉しすぎ。ずっと好きでいてくれて、ありがと」
奈帆と繋いでいる手を引いて、ギュっと抱きしめた。
奈帆のことを抱きしめるのは、奈帆がクラスで開催した肝試しの時に迷った時以来。
あの時は俺の心臓が止まるかと思った。
もう、離さない。離したくない。
そう思いながら、彼女のことを抱きしめた。