【完】俺のこと、好きでしょ?


「あ、あんまりドキドキさせないで」

「ドキドキしてるの?」

「そりゃ…するでしょ。な、なんか藤くん近いっ」


机を二つ向かい合うようにくつっけて、座っていたわたし達。


藤くんはわたしの机の方に手を置いて、顔を覗き込むように見てきた。



「少し顔、赤くなってる」

「———っ!」

「ふっ、ご飯食べよ」

笑った後、藤くんは何もなくなかったように、お弁当を食べ始めた。


……胸がいっぱいで、ご飯が喉通らないよ。


< 203 / 240 >

この作品をシェア

pagetop